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ギフティにドナー休暇制度が導入されました

ギフティに新たに追加された制度、ドナー休暇制度についてご紹介します!

ギフティでは、骨髄移植のドナーに認定された場合、特別休暇が付与されます。

実は、この制度は、ギフティのとあるメンバーが実際に骨髄移植のドナーに認定されたことをきっかけに導入することとなりました。今日は、そのメンバーの骨髄提供体験レポートと共に移植に向けたギフティの対応についてお届けします。

みなさんこんにちは、エンジニアの江口です。

私は、2019年5月にギフティへ入社し、BtoBプラットフォーム『giftee for Business』のサービス開発にエンジニアとして携わっています。詳細は、こちらの記事をご覧いただけると嬉しいです。

2021年初頭に、骨髄移植のドナーとして手術を受けてきました!実際に手術に至るまで、社内の様々な方にサポートいただいたので、その過程やそもそも骨髄移植とはなんぞや、みたいなところを共有させていただきたいと思います。

そもそも骨髄移植とは?

さて、そもそも骨髄移植ってなにという方もいらっしゃると思います(ちょっと難しい話)。

少し前提からのお話になりますが、みなさんご存知の通り、私たちの身体には血液が循環しています。この血液を作っているのが、骨の内部にある「骨髄」という組織です。骨髄の中には、赤血球や白血球、血小板といった血液細胞の元となる「造血幹細胞」が存在しています。

参照:「政府広報オンライン」https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/6.html

参照:「政府広報オンライン」https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/6.html

この血液の元となる造血幹細胞に異常が起こり、正常な血液を作れない状態が白血病や再生不良性貧血、悪性リンパ腫等です。近年ですと、水泳の池江璃花子さんが白血病に、ハンマー投げの室伏広治さんが悪性(脳)リンパ腫にかかっています。

骨髄移植が有効といわれる疾患の例:https://www.jmdp.or.jp/recipient/info/effective.html

この正常な造血幹細胞を持たない患者さんに対して、健康な造血幹細胞を移植する手術が造血幹細胞移植と言われ、骨髄移植と言われたりします。

造血幹細胞移植をするには、患者とドナーの白血球型(HLA型)が適合している必要があります。白血球の型は数万通りあって、姉妹・兄弟間でも適合している可能性は4分の1 程度だそうで、非血縁者の場合は雲を掴むような確率になります。

そこで適合する人を効率良く見つけるために、ドナー候補と患者をマッチングする骨髄バンクと呼ばれる組織が存在しています。私も骨髄バンク経由で今回のお話をいただきました。

なぜ骨髄バンクに登録していたのか?

大学生の頃からたまーに献血をしていました。通算4回くらいでしょうか?その時にたまたま骨髄バンクに登録したのだと思います。その時の記憶は定かではないし、自慢できるような大義があったわけでもなかったと思います笑

体験レポート

ドナー体験の始まり

ぶっちゃけ骨髄バンクへの登録のことなんかすっかり忘れてたんですが、ある日骨髄バンクから突然封筒が届きまして、そこでドナーの候補に選定されたことを知らされます。

通知内容は、「ドナー候補に選定されたのですが、この話受けますか?」みたいな感じだったと思います。受け取った当初は、「え、急にですか?どうしよう?でも一人救えるかもしれない」みたいに驚き、恐怖、希望の3つが入り混じった気持ちになりました。

そこから骨髄移植についてゼロから調べたんですが、特に気になっていた点はスケジュールと手術のリスクでした。

スケジュールは、手術による入院で1週間弱、手術前の面談や検査等で5日程度の休みが必要なことがわかりました。その当時社内に骨髄移植に関連する休暇について特に言及がなかったので、有給が結構溶けそうだなあくらいに思っていました。

またリスクを調べてみると、手術による死亡率が 0.00数%で後遺症が残る可能性も 0.1% くらいだと分かりました。

その2つを受け入れて一人の命を救う可能性を上げられるなら受けない理由はないなと思って、ドナー候補の話を受けることにしました。実際には恐怖はあるんですが、ここは理性的な判断を優先しました。

ドナー選定

ドナー候補として選定されたのち、病院で面談や健康診断を行いました。面談には骨髄バンクの担当者や、血液内科の医師の方が同席してくださるので、そこで様々な質問を行い、不安をある程度拭うことができました。

そして面談から約1ヶ月後、私がドナーとして選定された通知を受けました。この時は受ける気満々だったので、あとはやるっきゃないっしょみたいな気持ちでした笑。そこから諸々、最終確認や署名などを行う機会を経て、正式にドナーとして認定されました。

ドナー準備

選定されると、より精密な健康診断や手術前の準備を行います。私の場合、健康診断と麻酔科の診断、骨髄採取と呼ばれる手術の手法に必要な自己血400mlの採取を2回行いました。

また手術の1ヶ月前になると、基本的に運動を控えるように言われました。というのも、怪我をすると血液中の白血球の数値に変化が起き、手術当日の検査で弾かれる可能性があるからです。毎週のようにスノーボードに行ってたんですけど、泣く泣くこの期間だけ休みました笑

入院と手術

さて、諸々の準備期間が終わり無事に骨髄採取のための入院が始まりました。入院のスケジュールは以下のような感じでした。

・1日目:PCR 検査も含めた健康診断

・2日目:午前に8時半から12時半くらいまで骨髄採取手術。同日に患者に移植

・3日目:経過観察

・4日目:退院

人生で入院は初めてだったんですが、個室でシャワー付きだったので、もはやホテル生活並に快適でした。ただし、新型コロナの影響で面会も外出も禁止だったのが唯一厳しかったです。

1日目の1番のドキドキポイントはやはりPCR検査です。PCR検査で陽性が出てしまうとそこで手術ができなくなるので、結構緊張してました。緊張はしましたが、検査は無事に陰性で一安心です。

そして2日目はいよいよ手術です。朝8時半から手術室に向かいます。大きな病院だったので、15~16くらいの手術室があってそのほぼ全てで同時に手術が始まりそうでした(すごい)。手術室に入ってからは、軽く挨拶を済ませて全身麻酔です。アルコールの酔いに似た感覚で眠くないなと思った3秒後には寝てました笑。

麻酔から起きると全てが終わった状態で、たくさん点滴をされてました。手術箇所の腰にボールペンの芯サイズの穴が開くので絶妙に痛かったのですが、想像していたよりも痛くはなかったです。ちなみにその傷は塞がります。

3日目と4日目は経過観察なので、健康診断や担当医師の方の問診くらいしかやることはありませんでした。腰の痛みは約1週間くらい続きましたが、日常生活に大きな影響が出るようなものでもなかったです。

4日目の午後には晴れて退院です。社内に無事に終わったことを連絡した時は、かなりの数のギフトでお祝いしていただけました。やっぱりいい会社だなと思いました。

移植に向けたギフティの対応

移植自体は終わったのですがそれとは別に、骨髄移植に対するギフティの対応について書きます。なぜなら、この話を社内にしたときに全ての方々から応援の言葉をいただき、就業規則の変更にまでご尽力くださったからです(すごい)。

その中でもまずチームメンバーです。完全な個人行動で業務を10日程度休むことになるので、若干心配していたのですが、最初にこの話を持って行った時に、何よりも先に応援してくれて本当に良い会社だなと思いました。終わった時も「おかえり」スタンプをたくさん押されていたのは、なんだか嬉しかったです。スレッドはほぼギフトです!

さらに、コーポレートの方々です。今回のために、就業規則の特別休暇にドナー休暇というものを追加していただきました!これがない場合、10日程度の有給を溶かすのかなと覚悟していたのですが、ドナー休暇の追加により半分程度を特別休暇に当てることができました。ドナー選定前から相談に乗っていただき、規則改定に動いてくださったり、様々な手続きにご対応いただき、本当に感謝しかありません。

レポートは以上になります。

ーードナー休暇制度導入の背景について、コーポレートチーム宇都宮さんへお伺いしました

宇都宮さん:以前より会社として従業員のみなさんの社会貢献活動を支援する制度の必要性を検討しておりました。

江口さんより、「ドナー候補者になったが検査などで数日休みが必要であるがなにか休暇制度などはないか?」とご相談いただきましたことをきっかけに、会社としてもドナー制度について調べたところ、社会的に意義があり世の中の風潮としても社内制度への導入が進んでいる分野であったため、新たに就業規則の特別休暇の項目にドナー休暇の事由を追加いたしました。

今後もギフティでは、社会の変化と会社のニーズに合わせ柔軟に制度を導入・見直ししていくことで、働きやすい環境作りに努めていきたいと考えています!