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|ギフティの人

スピード命で開発したかったからベンチャーに来た。チームプレイでカオスを楽しむ、ギフティのエンジニア組織

「ベンチャーの強みは、大企業にはなしえないスピード感でプロダクト開発を進められること」

2019年5月にギフティへ中途入社したエンジニアの江口徹は、これを信条に仕事に取り組んでいます。そう考えるようになった背景には、SIer時代に感じたもどかしさ、タイピングスピードであってもこだわり抜く、シリコンバレーの現役エンジニアにコーチしてもらった経験があると言います。

自信を持って「人の役に立つ」と言えるプロダクトを、これ以上ないスピード感で開発できるギフティのエンジニア環境の魅力を、これまでの歩みを振り返りながら語ってもらいました。

<プロフィール:江口 徹(えぐち とおる)>

東京工業大学社会理工学研究科卒業後、新卒でKDDIに入社。インフラ系エンジニアとして約1年半勤務したのち、サービス開発の技術を学ぶべく、フルスタックエンジニアを養成する3ヶ月間のブートキャンプ「Code Chrysalis」に参加。その後KDDI と株式会社アイレットが協同で IoT 基盤を作成するプロジェクトへの参加を経て、2019年5月にギフティ入社。BtoBプラットフォーム『giftee for Business』プロダクトユニットに所属し、BtoBのサービス開発を手掛けている。

プロダクト設計段階から試行錯誤し、開発していくプロセスが楽しい

──まず、現在の業務内容を教えていただけますか?

BtoB向けプロダクトを開発する「プロダクトユニット」で、エンジニアとして開発を手がけています。フロントエンドを担当することが多いですが、必要に応じてバックエンドやインフラにも対応しています。

プロダクトユニットにはエンジニアが9人いて、ほぼ全員が複数のサービスを担当しています。自分は3つのサービスに関わっていて、そのうちの一つが、先日リリースされた『gifteeマイレージキャンペーンシステム』。これは、商店街の福引などでよく見る“ガラポン”を電子化したようなプロダクトで、ポイントをためてデジタルギフトと交換できる仕組みを企業に提供するものです。こうした機能を企業が独自に作ろうとすると、金銭に相当するポイントを扱うため、かなり強固なシステムを構築する必要があります。でも、『gifteeマイレージキャンペーンシステム』を使えば、リーズナブルに導入できます。

──ギフティでの仕事の中でも、特にやりがいを感じたプロジェクトを教えてください。

BtoBプラットフォーム『giftee for Business』のメイン機能の一つである「案件管理」機能の開発です。約1年かけて、お客様の申し込み作業を簡易化し、社内のタスク漏れも防止するシステムの実装に取り組みました。

特に苦労したのは、お客様向けの仕様決めです。お客様に対して何度もヒアリングするわけにいかないので、最初のほうは「なんとなくこれが良いのではないか?」と雰囲気で開発を進めてしまっていました。

しかし、UXデザイナーに加わってもらうことで、見通しが良くなった。ユーザーの動きを想定したシナリオを描いたうえで、ロジカル合意形成ができるようになりました。プロダクト設計やUXデザインから試行錯誤しながら開発していくプロセスは楽しかったですね。

あえてメンバーを「褒めない」──対等な関係で働くために

──江口さんはサービスを開発するとき、どんなことを大切にしていますか?

ベンチャーで働くエンジニアにとっては当たり前ではありますが、何よりもスピードですね。どんな会社でも、お金と人員さえあれば、似たようなサービスは作れます。であれば、ベンチャーならではの強みは、一番早くリリースして、一番早く改善する点にあるはずです。

──スピードを出すために、どんなことを心がけているのでしょう?

一人だけ早く作業を進めても意味がないので、チーム全体としてスピードが出るように、助けを求めやすい雰囲気づくりを意識しています。作業に煮詰まったとき、一人で調べてクリアできるケースもありますが、ほとんどの場合は人の知恵を借りたほうが早く解決できます。助け合いがチームの日常になることが大事だと思うので、自分が誰よりも率先して助けを求め、他のメンバーが声を挙げやすい雰囲気を作れるように心がけています。

──お互いに助け合うことで、開発スピードが早まると。

また、自分はマネジャーではありませんが、一緒に働くメンバーを「褒めない」ことにも気を配っています。メンバー同士でもつい「すごいね!」といった言葉を使ってしまいがちだと思うのですが、「褒める」という行為には価値判断が含まれているため、褒めた瞬間、上下関係が生まれてしまうと思うんです。

最高のアウトプットを出すためには、チーム全員が幸せな状態でいることが大切で、そのためには、メンバー同士が対等な関係でいる必要があります。もちろん、メンバーの活躍を無視するわけではありません。「●●をしてくれたんですね」と、行動を認識した事実は必ず伝えます。その積み重ねによって、メンバー間の対等な関係が維持され、チームの幸福度が高まり、パフォーマンスが向上すると考えているんです。

ギフティは“人が幸せになる事業”しかやらない

──江口さんはいつ頃から、プロダクト開発に興味を持つようになったのですか?

大学3年生のときからですね。通信会社で1年間、新規事業開発のインターンをしたときに、「新しいプロダクトでさまざまな人の問題を解決できるのは、最高に楽しい」と感じたんです。

──大学卒業後は、どのようなキャリアを?

新卒でKDDIに入社しました。通信会社は、ネットワークという最強のインフラを持っているので、幅広いジャンルの新サービス開発にチャレンジできる。そんな環境に魅力を感じたんです。入社後はインフラエンジニアとしてBtoBサービスの開発に携わったあと、SIerとして企業の業務システムを開発するプロジェクトを経験しました。ただ、お客様のシステムを開発する仕事は、やりがいはあった一方で、ちょっと自分には合わないなと感じて。

──なぜでしょう?

開発をスピーディーに進められなかったからです。不明点をお客様にヒアリングしても、回答をもらうまでに何日もかかってしまう。この経験を機に、「自分に受託は向いていない。もっとスピード感のある会社で働きたい」と思うようになりました。

スピード感ある開発をできるようになるためにも、まずは開発スキルを本格的に身につけようと考え、シリコンバレーの現役エンジニアがコーチを務めるブートキャンプ「Code Chrysails」に参加。フルスタックエンジニアを養成する3ヶ月間のプログラムを受講しました。授業は9時から18時までなのですが、毎日深夜12時過ぎまでコードを書く生活をしていて、あのときは本当に鍛えられましたね。

特に叩き込まれたのは、徹底したスピード感です。コーチには「日本の企業はもっとスピーディーに開発できるようにならなければ、アメリカの企業には勝てませんよ」と言われ、タイピングからハイスピードさを求められました(笑)。短い期間ではありましたが、ソフトウェア開発のスキルを効率的に磨けたと思います。そうして、ある程度力がついた感覚を得て、KDDIを退社しました。

──その後、なぜ転職先にギフティを選んだのですか?

スピード感がある、若手が活躍している、優秀なエンジニアがいる。この3つの条件を満たす会社を探していました。該当する会社は複数あったのですが、ギフティに入社する決め手になったのは、面接で言われたある一言でした。「うちは人が幸せになる事業“しか”やらない」と。

ギフトは、あげる側ももらった側も、双方が幸せな気持ちになります。そうしたプロダクトって、実は世の中にものすごく少ないと思うんです。たとえば、Googleは広告ビジネスを展開していますが、ユーザーの中には広告を見たくない人もいますよね。一方でギフティなら、自信を持って「人の役に立つ」と言えるプロダクトを作れると思いました。

──実際に働いてみて、どんな印象を受けましたか?

最も強烈な印象を受けたのは、想像以上に若手が活躍していたことです。面接で同世代のエンジニア二人に会ったのですが、どちらもメインのエンジニアとしてゼロからプロダクトを開発して、会社に大きな利益をもたらしていると話していて。もちろん、もとからエンジニアの実力に年齢なんて関係ないと思っていました。でも、実際に若い人が思いっきり活躍している様子をまざまざと見せつけられて、同じ若手エンジニアとして非常に刺激を受けましたね。

カオスな状況でも楽しめるのは、「やりたいこと」を主張できる人

──江口さんはギフティでこれからどんな挑戦をしていきたいですか?

ギフティには面白いアイデアを持っている人がたくさんいるので、それをエンジニアとして一緒に実現していきたい。その時々で役に立つこと、やりたいことをやっていくだけです。

そのうえで、今後クリアしなければならない課題は山のようにあります。技術面ではもっと開発スピードが必要ですし、リーダーとしての経験も積んでいきたいですね。会社の人数は徐々に増えてきているので、今後はリーダーの役割を担える人がさらに必要になるはずです。社内にはチームマネジメントに長けている人がたくさんいて、小さな行動一つひとつが尊敬できる人ばかり。皆さんの背中から学んでいきたいなと思います。

──ギフティで約1年半過ごしてきた江口さんから見て、どんな人がこの会社に向いていると思いますか?

前提として、ギフティのサービスに共感していることが最も大切だと思います。あとは、カオスな状況でも耐えられること。ギフティにはサービスの“種”が数多くありますが、それを育てるために必要な人員が全然足りていないため、僕のように複数のサービスを掛け持ちしているエンジニアがたくさんいます。その状況を楽しめるマインドを持てる人が向いているでしょう。

その際、自分のやりたいことをはっきりと主張する姿勢が必要です。自分の意思がないまま混沌とした環境の中にいるだけでは、何をしたら良いかわからなくなってしまいますが、「自分はこれが好き」という想いの強い人であれば、迷うことなく突き進めます。

実際に働いてみて、面接で言われた「人を幸せにする事業“しか”やらない」という言葉に、嘘はないと感じています。そんな会社の方針に共感できて、ギフティのサービスを好きだと思える人なら、きっとやりがいを持って働けるはず。一緒に、いいチームで、お客様を笑顔にするプロダクトを作っていきましょう!

(取材・文:一本麻衣、撮影: 高橋団、編集:小池真幸